よっちゃんの電工2種講座

第9回 配線の基礎知識

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●まえがき

ど〜〜〜も!よっちゃんです。

前回の講義の最後にこれから始まる、
後半(第9回〜第16回)の講義は技術者としての教養だ!と言いました。

えーーー!!やだーーー!難しそう・・・
と思った人もいると思います。

でも、心配ありません!!
理由は1つあります。

1つ目は前半(職人として必要な知識)に比べて、
後半(技術者として必要な教養)からの出題数が少ないからです。

2つ目は前半に比べて、覚えなければならない知識量が少ないからです。

3つ目は必ず出題されるものがあるから、そこだけ押さえれば確実に点数が取れるからです。

なので、

・わかるものは覚える!
・わからないものは飛ばす!
・そして、必ず出題される問題は押さる!

を実践すれば

後半は余裕でクリアできます。

それでは本題に入ります。
本日の講義内容は次のようになっています。


  • 1 低圧の配電方式
  • 2 引込み配線
  • 3 屋外配線
  • 4 小勢力回路

技術者としての必要な教養と言っても
まだまだ、暗記するだけの知識が続きます。
多くの人が苦手意識をもつ、計算はしばらくありません。


1 低圧の配電方式

第二種電気工事士が工事をする一般用電気工作物の範囲で取り扱う配電方式
ほぼ下記の3つです。

まずは配電方式ごとの線間電圧と対地電圧を覚えてください。
そして、出来れば回路図を見て理解できるようにしてください。

ちなみに、線間電圧は私たちが普段使う電圧(使用電圧)です。
一方、対地電圧は地絡したときに、電線と大地間に掛かる電圧と思ってください。

補足ですが
世の中には他にも三相4線式なるものがあります。
この三相4線式配電方式はハッキリ言って、
第二種電気工事士試験(電工2種)では出題されません。

これをダラダラと解説している電工2種の参考書があるなら
即、読むのをやめてください!!

なぜなら、その参考書は著作者の自己満足のために書かれている本であり、
第二種電気工事士に合格する目的を達成するのに遠回りになるからです。

覚える必要は全くないですが
雑学として教えますと
240Vと415Vが取れる配電方式だと思ってください。

@低圧の配電方式

配電方式 線間電圧 非接地側電線
対地電圧
主な使用施設
単相2線式(1Φ2W) 100V 100V 一般住宅
単相3線式(1Φ3W) 100V 200V 100V 一般住宅、ビル
三相3線式(3Φ3W) 200V 200V 工場

@ 単相2線式

一般的な単相2線式線間電圧が100Vです。また、対地電圧も100Vです。
ちなみに下の回路図で言うと線間電圧はL相とN相の間の電圧です。
対地電圧はL相と大地の間の電圧です。
単相2線式回路

A 単相3線式

単相3線式線間電圧は 100V、200Vの両方があります。
それと、これは重要ですが、
対地電圧は100Vです。200Vではありません。

昔は少なかったが、最近では一般家庭でも大型のエアコンやエコキュート、IHなど200Vの家電製品を使っているお宅が増えました。
そのようお宅ではこの単相3線式で電線を引いているはずです。

ちなみに、現場では略して単3と呼んでいます。
乾電池の単3と勘違いしたら笑われますので
ご注意ください。

単相3線式回路

B 三相3線式

三相3線式何処の線間電圧をとっても200Vです。
接地の仕方によるが、現時点では 対地電圧も200Vだと思ってください。

この三相3線式は工場などの配電方式として使われています。

なぜかと言うと
一般的に工場で使う電動機は三相電源を使うからです。

なので、この配電方式でないと設備がうまく動きません。

それと下記の回路はデルター結線と呼ばれている結線方式です。
他にスター結線と呼ばれるものもあります。
ここでは別に覚える必要はありませんが

理論の講義でもう少し詳しく説明します。

三相3線式回路

2 引込み配線

引込み配線は電柱から電力量計を通って分電盤にたどり着くまでの配線です。

一般住宅の場合、
屋内にある分電盤の引込み装置(一次ブレーカ)までは
電力会社が手配した電気工事店が工事してくれます。

なので、私は普段あまり意識していません。

ただし、その電気工事店に就職したら工事をする側になるかもしれません。
@の施工条件のポイントは覚えておきましょう。

それと引込み装置(ブレーカ)は基本的に建屋毎に設けなければならないが
同一構内なら省略できる場合があります。

Aがその省略条件なので、覚えておきましょう。

ところで余談ですが
電工2種の試験に限らず
試験問題を作る人って基本的に『省略条件』が大好きです。
なので、省略条件と付くものは覚えておいて損はないと思います。

@引込み配線の施工条件

  • @ 架空引込み線の高さは原則4m以上であること(交通に支障がない場合は 2.5m以上)
  • A 架空引込み線は硬銅線を使うこと
  • B 木造の場合は金属管金属製のケーブル工事は 使用禁止
  • C 引込口付近には 引込装置(開閉器および過電流遮断器)を施設すること

引込み配線施工条件イメージ図

A引込口装置の省略

  • i 使用電圧 300V以下で、他の屋内配線の 20A以下の配線用遮断器(ヒューズでは15 A以下)に接続する長さ 15m以下 の屋外配線から給電を受けるものは引込口の引込装置を 省略できる
引込み装置省略の条件イメージ図

3 屋外配線

屋外配線は庭の外灯までの配線だと思ってください。
この屋外配線ですが、基本的には専用の配線用遮断器(ブレーカ)から電気を送る必要があります。

しかし、他の屋内配線(コンセントとか)と同じ配線遮断器を使ってもよい条件があります。
それは 20A以下の配線遮断器でかつ、配線の長さが 8m以下なら特別に許すということです。

これまた試験問題を作る人が好きそうな知識です。

@屋外配線の施工条件

  • @ 屋外灯などの屋外配線は原則専用回線とすること
  • A 配線用遮断器が 20A以下(ヒューズでは15A以下)かつ屋外配線の長さが 8m以下
  •   場合に限り、他の屋内配線と兼用してもよい
屋外配線施工条件イメージ図

4 小勢力回路

玄関のベルやチャイムは60V以下で使うものがあります。
これらのものを使うために、絶縁変圧器を用いて、電圧を60V以下に降圧した回路を
小勢力回路といいます。


試験では配線の太さが出題されることがあります。

@小勢力回路の施工条件

  • @ 絶縁変圧器を用いて60V以下に電圧を降圧した回路を小勢力回路と言う
  • A 屋内側の小勢力回路の絶縁電線の太さは 0.8mm以上の軟銅線とすること
  • B 屋外側の小勢力回路で架空施設するときは絶縁電線の太さを 1.2mm以上の硬銅線と
  •   すること
小出力回路イメージ図
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●本日の動画講義

それでは本日の【動画】プレゼン講義はこちらです。
復習のつもりで見てください。





本日は技術者としての教養の初回講義でした。
いかがでしたか?

意外と今までと変わらない感じで、
身構えるほどのものはなかったのではないでしょうか。

これからの講義でもそうですが
結局は暗記メインです。

ただ、今まではモノがメインの話が多かったが後半は
電流や電圧、抵抗などの大きさに関することが多いだけのことです。

それではどんどん電気の専門ぽい話に入っていきます。
次回は『屋内配線の設計』です。


それでは、最後まで見ていただいたあなたに
本日もプレゼン講義の資料をプレゼントします。

⇒『第9回 配線の基礎知識 プレゼン資料』




 



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